「信賞必罰」阪神・矢野監督は“不振”鳥谷二軍降格の英断を

公開日: 更新日:

 二軍落ちさせた方がいいのではないか。阪神鳥谷敬(38=写真)のことだ。

 今季は打率.130、0本塁打、0打点。遊撃手として再挑戦したが、衰えは顕著。ベンチを温め続ける鳥谷を、矢野監督は一軍に置き続けるという。鳥谷のプロ意識を他の選手に学んでほしい、というわけだ。

 鳥谷はプロ入りしてから、二軍落ちしたことが一度もない。新人年に二軍の試合経験はあるが、一軍登録されていた。つまり、プロ入りから16年間、一度も二軍落ちしたことがない。まして今年で5年契約が切れる男を二軍に落とせば、いよいよ周囲は「引退」と騒ぐ。

 ただ、鳥谷がよりどころとしてきた連続試合出場はすでに途切れている。結果の出ないベテランを“特別扱い”することは、他の選手のやる気に関わる。

 しかも矢野監督は「競争」と「信賞必罰」を重視している。その方針にもそぐわない。阪神は優勝争いをし、現有戦力の底上げをテーマに掲げている。一軍に置くべき選手は他にもいる。

 選手のお手本というなら、若い二軍の選手に見せてやった方がいい。鳥谷にとっても、いずれ指導者になる際に二軍を知ることは決してマイナスにはならないだろう。この一軍帯同は、鳥谷の晩節を汚すことにならないか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  4. 4

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  5. 5

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした

  1. 6

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  2. 7

    巨人は国内助っ人から見向きもされない球団に 天敵デュプランティエさえDeNA入り決定的

  3. 8

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ

  4. 9

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝