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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

木浪vs鳥谷の虎遊撃争い 矢野監督の理念と覚悟が問われる

公開日: 更新日:

 今季のプロ野球が開幕した。我が阪神ヤクルトを相手に2勝1敗で開幕3連戦を終えた。打線は低調だったが、安定した投手力で僅差の試合をつくり、何とか勝ち越すという、古くからの阪神の伝統といってもいいような戦いの連続だった。

 この開幕カード、私だけでなく多くの虎党の印象に残ったのは、プロ16年目にして初の開幕スタメン落ちとなったベテラン・鳥谷敬だろう。今季の鳥谷は37歳という年齢ながら、かつて聖域とまで称されたショートのレギュラーポジションを再び奪うべく、キャンプから若手に交じって猛練習を重ねた。オープン戦でも3割以上の打率を残すなど、とても2000安打以上の実績を誇る球団史上屈指の大選手とは思えないような、泥くさいアピールを続けてきた。

 しかし、それでも矢野燿大監督が選んだ開幕ショートはルーキーの木浪聖也だった。彼もまたオープン戦では12球団最多の22安打を放ち、球団の新人最多安打記録を更新した注目株。いくら実績豊富な鳥谷といえども、37歳という年齢を考慮して将来性のある若手と比較すると、若いほうを優先するのは采配のセオリーだ。そもそも鳥谷自身もルーキーの頃、当時の岡田彰布監督から将来性を期待されて正ショートに抜擢された選手なのだから、人生とは不思議なものだ。

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