選手が時間変更を“警告”…東京五輪で馬がバタバタ倒れる日

公開日: 更新日:

 14日に終了した馬術の2020年東京五輪テスト大会で「猛暑で馬が心配」との声が上がった。競技が始まったのは午前8時半だが、10時の時点で気温が30度を超えた。昨年の世界選手権代表の戸本一真は「最初の1分で明らかに馬の反応がいつもと違った。(開始時刻を)早くしないと馬も人も危ない暑さだ」と警告を発した。

 馬術の馬は通常、ヨーロッパの涼しい場所で訓練を受けている。そのため昨年のジャカルタ・アジア大会2冠の大岩義明は「ヨーロッパとは湿気が全然違う。対策しないといけない」と話した。

 ただ日本馬術連盟はそれほど心配していない。

「最初の反応の違いは上り坂だったせいでしょう。時間の前倒しを求める声が上がったのは事実ですが、『これくらいの暑さなら大丈夫』という選手もいました。厩舎の中を冷房で快適な温度にするなど工夫をしています」(広報担当者)

 だが、日本の夏は高温多湿。一昨年6~9月はJRA主催の競馬で41頭の馬が熱中症と診断された。東京五輪では男女のマラソンのスタートが午前6時に前倒しになっている。馬は人間と同じくらい汗っかきな生き物だけに、馬術も変更が必要だろう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし