侍J深刻ファン離れ ZOZOマリンがロッテ戦より不入りの衝撃

公開日: 更新日:

国際試合乱発に危機感

 この不人気の要因は、代表を辞退する選手が続出していることが大きい。今回のプレミア12では、ダルビッシュ(カブス)や田中(ヤンキース)、大谷ら現役のメジャーリーガーはもちろん、菅野(巨人)、千賀(ソフトバンク)、柳田(同)、筒香(DeNA)ら国内のトップ選手もメンバーから外れた。さる球界OBがこう言う。

「今回、代表を辞退した選手の中には『この時季に野球をやったらケガが怖い』とか『出て打たれたら自分の責任になる』と漏らした者もいた。将来のメジャー挑戦を見据えて、国際大会でアピールしたい選手はいても、日本のトップ選手でも、日の丸を背負うことに対するモチベーションが下がっているのです」

 一方で、こんな声もある。

「選手が日本代表入りを拒む一番の理由は、国際試合が多すぎることです。NPBは日本代表の常設化を名目に、強化試合などのエキシビションマッチを乱発。若い選手が国際舞台を経験できるメリットはあるものの、辞退者が続出し、その都度出場できる選手をかき集めている。ラグビーW杯でフィーバーを支えたいわゆる“にわかファン”が関心を持たないから、観客動員や視聴率に結びつかない。これでは代表戦の価値が下がるのも当然です。今や、NPBによる興行収入、グッズ収入を得るための金稼ぎの場でしかない、と言わざるを得ない。かつての五輪や06年、09年のWBCで世界一を達成したころと比べて、代表の価値がどんどん低下していると感じる選手は少なくありません」(球界OB)

 もはやプロ野球は、国際大会をやれば黙っていても客が集まる時代ではない。侍ジャパンの仕組み自体を見直す時期に差しかかっているのかもしれない。 

【写真特集】侍ジャパン今大会初黒星…プレミア12日本対アメリカ
【写真特集】侍ジャパン2次R白星発進!プレミア12日本対オーストラリア

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  2. 2

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 3

    箱根駅伝は「勝者のノウハウ」のある我々が勝つ!出雲の7位から良い流れが作れています

  4. 4

    女子プロレス転向フワちゃんいきなり正念場か…関係者が懸念するタレント時代からの“負の行状”

  5. 5

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  3. 8

    学歴詐称問題の伊東市長より“東洋大生らしい”フワちゃんの意外な一面…ちゃんと卒業、3カ国語ペラペラ

  4. 9

    村上宗隆、岡本和真、今井達也のお値段は?米スカウト&専門家が下すガチ評価

  5. 10

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方