著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

「なんで俺を呼ばへんのや」南野拓実の苦闘5年と無精ひげ

公開日: 更新日:

「なんで俺を呼ばへんのや。俺だって代表に行ったらできるで」

 ハリルホジッチ日本代表に招集されず、くすぶっていた2016年末。

 南野拓実は、所属先ザルツブルク(オーストリア)に魅力的なオファーが届かず、何度か現地に足を運んだ筆者に不完全燃焼感を吐露した。苦境に耐える様子を醸し出していた苦労人が3年後、日本のエースと欧州王者リバプールの一員の座をついに手にした。

 20歳前の2015年1月、ザルツブルクに移籍した南野が「18年ロシアW杯はエース級の活躍をする」と筆者は当然のように考えていた。

 しかし、ザルツブルクで絶対的なエースになり切れず、代表でもハリル時代の15年10月のイラン戦でデビューしたが、出場時間は2分! 翌11月のカンボジア戦は4分! ハリルは南野に見向きもしなくなった。

 気性の荒い大阪・泉南生まれのガツガツした若武者が、こんな冷遇に納得できるはずがない。それでも「監督が使いたいと思う選手になるために結果を残すしかない」と必死に言い聞かせている彼の表情が筆者の脳裏に焼き付いて離れない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方