著者のコラム一覧
藤井瑞希バトミントン選手

1988年、熊本県出身。青森山田高3年時に1学年後輩の垣岩令佳とダブルスを組み、インターハイ優勝。シングルスと団体も制し、25年ぶりの3冠達成という快挙を果たした。垣岩と出場した2012年のロンドン五輪女子ダブルスで銀メダルを獲得。日本バドミントン史上初となる表彰台に立ち、「フジカキ」として一躍脚光を浴びた。19年に引退。東京トリップ所属。

無気力試合で金メダル候補4組が失格処分…前代未聞の異常事態

公開日: 更新日:

 1次リーグの結果、私たちが得失点差で決勝トーナメント(T)進出を決めた同じ日、別の組による最終戦では前代未聞の出来事が起きていました。

 すでに8強入りを決めていた当時世界ランキング1位で第1シードの中国・王暁理、于洋組の他、韓国の鄭景銀、金ハナ組、河貞恩、金旼貞組の2ペア、インドネシアのジャウハリ、ポリーの計4組が1次リーグ最終戦で、故意にサーブを外したりショットをミスするなど無気力試合でBWF(世界バドミントン連盟)から失格処分を科されたのです。

 王・于ペアが1次リーグ2位通過の場合、決勝Tでは同じ中国ペアと別のブロックに入るため、決勝まで顔を合わせない。中国勢は金、銀メダル独占をもくろみ、鄭・金ペアにわざと負けることで2位通過を狙ったのです。対する鄭・金ペアも勝って1位通過が決まってしまうと、直後に行われる試合で河・金ペアがインドネシアペアに敗れた場合、決勝T1回戦で同門対決になる。それを避けたかったのでしょう。中国勢の思惑通りに王・于ペアは敗れ、河・金とインドネシアペアの勝者との対戦が決まりました。その韓国、インドネシアのペアは世界1位ペアとの対戦を回避するため、試合は終始、無気力プレーに徹したのでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?