気弱な澤村を蘇らせたRソックス指揮官の手腕…アストロズ時代にはクビ切られても再雇用された

公開日: 更新日:

 澤村拓一(33=レッドソックス)は精神面に課題がある。僅差やピンチの場面になると、マウンド上でアタフタする。気が弱いのだ。

 そんな右腕の性格を把握したうえで、うまく使いこなしているのがレッドソックスのコーラ監督ではないか。

 レギュラーシーズンは55試合に登板して5勝1敗、防御率3.06。主に勝ち試合のリリーフだったにもかかわらず、プレーオフのベンチ入りは今回のリーグ優勝決定シリーズが初めて。初戦は1点ビハインドの八回に登板して1安打2四死球1失点。1回もたずに降板した。通常なら見切りをつけられてもおかしくないが、3戦目は大量リードの九回に投げて1イニングをピシャリ。本人も自信を取り戻した。

極めて優秀な監督

「コーラ監督はレギュラーシーズンでも、いきなり勝ち試合で起用するわけではなく、当初は負け試合で慣らし運転をさせた。そうやって抑えて自信を持たせてから勝ち試合で起用するようになった。プレッシャーのかかるプレーオフですぐに起用しなかったのも同じ理由です。同様に精神面に課題のあるブルージェイズの山口を開幕からいきなりセーブ機会で何度も使って失敗したモントーヨ監督の選手起用とは対照的。アストロズ時代のサイン盗みで一度、クビになりながら1年後に呼び戻されただけのことはある。コーラは極めて優秀な監督」とは、あるスカウト。上司に恵まれているというのだ。

 その澤村は日本時間21日の第5戦に登板し、3分の2回を安打と四球で走者を許したが無失点に抑えた。チームは1-9で敗れ、2勝3敗。アストロズが2年ぶりのリーグ優勝に王手をかけた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」