日本ハム“ビッグボス”新庄監督の采配は「奇抜」か「王道」か? 現役時代を知る2人が占う

公開日: 更新日:

巨人戦「敬遠球サヨナラ打」の真相

 阪神時代の1999年、野村克也監督のもと、ヘッドコーチを務めた松井優典氏は「見た目は派手でパフォーマンスが目立ちますが、大胆かつ緻密さ、綿密さをもった選手でした」と、振り返る。

 そのひとつが同年6月12日の巨人戦で、敬遠球を打ってサヨナラ勝利したことだという。

 4―4の同点で迎えた延長十二回。1死一、三塁で6度目の打席に入った新庄は、当時の抑えである槙原寛己の緩いボールに大きく踏み込み、広く空いた三遊間に引っ張ってサヨナラ安打した。

 前出の松井氏が言う。

「これはただ単に、新庄が勝手に敬遠球を打ったわけではなく、本人がしっかりと研究、準備した結果です。あの時、巨人の内野のポジショニングを見て、打席の新庄が『敬遠球を打たせてほしい』と申し出たのです」

 新庄は直近の試合で敬遠されたこともあり、打撃練習で敬遠球を打つ練習をしていたという。

「打席に入る前から、新庄は柏原純一打撃コーチに『敬遠の時は変化球は投げてこない』と話していた。さらに、巨人の守備位置は三遊間が広く空いていた。柏原コーチも三遊間を狙えば安打になると判断、野村監督に確認を取って、ゴーサインが出たのです。いきなり『打ちたい』と言っても認められるものではないですから、そういう意味では根回し上手でもありました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  3. 3

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  4. 4

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 5

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  1. 6

    山本淳一は「妻をソープ送り」報道…光GENJIの“哀れな末路”

  2. 7

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  3. 8

    巨人・岡本和真が狙う「30億円」の上積み…侍ジャパン辞退者続出の中で鼻息荒く

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    光GENJIは全盛期でも年収3000万円なのに…同時期にジャニー&メリーが3億円超稼げていたワケ