著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

労使合意で「選手間格差の拡大」は是正 MLBの若手がNFLやNBAより恵まれている“2つの理由”

公開日: 更新日:

 米国のスポーツ事情に詳しい人の中には、最低年俸が70万ドルにアップしたと聞いても「評価できない」と述べる人もいる。前年比22.7%も上がったとはいえ、それでもライバル関係にあるNBAの最低年俸(今季92万5000ドル)やNFLの最低年俸(今季70万5000ドル)に及ばないことを問題にしているのだ。しかし、金額だけで単純に比較しても、どのスポーツの若手が最も恵まれているかということは見えてこない。MLBは選手の平均寿命が5.6年で他のスポーツよりずっと長い。ベンチ入りできる選手の数も26人で「広き門」である。

 それに対しNBAは選手の平均寿命が4.5年でMLBに比べて24%短い。ベンチ入りできる選手はMLBの半分の13人という「狭き門」だ。NFLに至っては選手の平均寿命は3.3年しかない。消耗が激しいうえ、脳震盪の後遺症に苦しむ選手が多いためMLBより70%も短くなってしまうのだ。それでいながら最低年俸はMLBより0.7%多いだけだ。他のメジャースポーツに比べるとMLBの若い選手は格段に恵まれていると断じても過言ではないだろう。

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