著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

「大谷ルール」への支持はMLB労使紛争での“分かりやすい構図”がもたらした

公開日: 更新日:

 ロシアによるウクライナへの侵攻は、短期間で決着するという見立てがあった一方で、1カ月以上が経過した現在も、戦況は膠着している。

 こうした状況の中で、ウクライナ大統領のウォロディミル・ゼレンスキーは米欧各国や日本の議会で演説し、国際社会の世論の支持を得ようとしている。

 ポーランドやバルト3国など、ロシアに隣接する各国が一層の対ロ制裁を主張するのは、ウクライナが屈すれば自国が次の標的となる可能性が高まるという切迫した理由のためだ。

 一方で、冷戦終結から30年以上が経ち、地理的にも心理的にもロシアとの距離が広がっている米国において、国民がロシアに対する経済制裁やウクライナを支持するのは、今回の両国の紛争を巡る構図が分かりやすいからだ。

 すなわち、大国ロシアが軍事力によって、人口や国土、さらに経済規模でも、より小さなウクライナに侵攻したこと。米国のバイデン政権が国際協調という公約を維持し、あらかじめ明示していた経済制裁を実施していること。普段は対立する米国の民主党と共和党が一致して行動していること。さらに、連日のように届けられる戦地の映像が、米国民の世論を、ウクライナ支持で一致させたのである。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景