札幌五輪はIOC極秘調査でも低支持率…道民が気をもむ老朽施設改修費と分散開催のリスク

公開日: 更新日:

 札幌市と長野市は20年に「施設の使用について長野市は原則、整備や運営の費用を負担しない」という覚書を交わしているものの、そうなれば費用は札幌市や国が賄うことになる。

■新設会場を「建て替え」と主張

「(IOCの)バッハ会長の推進する、一都市の負担を軽減する『分散開催』は聞こえこそ良いですが、国単位で考えれば経費は増えるだけ。今回であれば札幌と長野に選手村をそれぞれつくらなければならないし、それに伴うセキュリティー費用も余計にかかる。しかも50年前の札幌五輪で建てた施設は老朽化が激しくボロボロ。建て替えや改修工事を考えれば、経費はいくらかかるのか。言葉では『新設会場は造らない』『税金は投入しない』と言っているが、よくもそんないい加減なことが言えるなと思います」(前出の谷口氏)

 例えばアイスホッケー会場となる「新月寒体育館」は月寒体育館を建て替えるというが、現在の月寒体育館はカーリング会場となる予定。実質的には新設で、しかも市が負担する整備費450億円のうち214億円という大金が充てられる。

 消去法の招致に、未来はなさそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々