実際に選手を見なければ正当な評価ができないこれだけの根拠
                        
 故障しやすいか、そうでないかもチェックポイント。故障しやすい投げ方をしている投手は、いま現在良くても、長続きしないケースが多いからだ。
 細かい制球力、ボールの見やすさ、故障しやすいかなどはデータでは分からない。スカウトが自身の目で見た上で判断することだ。
■山本、今永、松井は東京でチェックする
「マウンドプレゼンテーション」を含めた性格面や精神面もしかり。
 日本人投手は過去にも現在にも、この心の部分がネックになって実力を発揮できない選手が意外にも多い。
 ピンチを迎えると滝のような汗をかく投手、しきりに首をかしげる投手、急に投球テンポが悪くなって野手のひんしゅくを買う投手……。
 日本のプロ野球におけるデータは秀逸でも、気持ちにキズのある投手は間違いなくメジャーで苦労する。マウンド上の表情やしぐさを見て、そういった選手をふるいにかけるのも我々の仕事だと思っている。
 今オフ、海外FAやポスティングシステムを利用してメジャー挑戦しようと考えている日本人選手は多い。中でも山本由伸(24)、今永昇太(29)、松井裕樹(27)の投手3人は、WBCメンバーだ。東京では主に彼らのことを重点的にチェックするつもりでいる。
(メジャーリーグ覆面スカウト)
                    

                                        


















