智弁和歌山、明徳義塾…相次ぐ波乱「甲子園常連校」早期敗退にプロスカウトにんまりのワケ

公開日: 更新日:

 この状況にプロのスカウトたちは、ほくそ笑んでいるに違いない。

 今夏の高校野球地方大会は全国各地で波乱が起きている。

 初戦で散った智弁和歌山(和歌山)を筆頭に、明徳義塾(高知)、報徳学園(兵庫)、高松商(香川)、山梨学院(山梨)、福岡大大濠(福岡)など姿を消した甲子園常連校は枚挙にいとまがない。

 近年は「投手の肩は消耗品」という認識が広まっている。

 投手は地方大会で勝てば勝つほど球数は増えるし、甲子園に出ればさらに負担が増す。球児も、無理を押してでも投げようとするだろう。ケガのリスクは試合数に比例する以上、選手にはプロ入りするまでにすり減ることなく、万全の状態でいてほしいとスカウトが願うのは当然だ。

 他にも理由がある。セ球団スカウトが言う。

■本人保護者や監督もテングに…

「勝ち進めば進むほど露出が増えてしまう。甲子園では12球団のスカウトが一斉にクロスチェックをするから、自分だけが目をつけていた選手が発掘されてしまうかもしれません。大活躍でもしようものなら指名順位を上げる必要も出てきます。さらに大学や社会人からも声がかかるだろうし、実際、本人だけでなく保護者や監督がテングになり、『ドラフト3位指名以内でないと、進学させる』『育成指名は絶対断る』なんて言い出すことも少なくないのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  2. 2

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  3. 3

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  4. 4

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  5. 5

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  1. 6

    開星(島根)野々村直通監督「グラウンドで倒れたら本望?そういうのはない。子供にも失礼ですから」

  2. 7

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  3. 8

    風間俊介の“きゅるるん瞳”、庄司浩平人気もうなぎ上り!《BL苦手》も虜にするテレ東深夜ドラマの“沼り力”

  4. 9

    前代未聞! 広陵途中辞退の根底に「甲子園至上主義」…それを助長するNHK、朝日、毎日の罪

  5. 10

    山下美夢有が「素人ゴルファー」の父親の教えでメジャータイトルを取れたワケ