井端監督決定も…侍J監督人事はなぜ大迷走? 本命、対抗、単穴と候補者から次々とソデに

公開日: 更新日:

 侍ジャパンは9月に入ってからも交渉を続けた。栗山監督の再登板まで浮上する中、代表監督の任期を来年24年11月のプレミア12までに短縮するなど条件を見直し、一度フラれた候補者にも再アタックしたそうだ。

「それでも成り手がいない状況は変わらず、U12の代表監督で“身内”の井端さんにアタマを下げた。複数の候補者に袖にされるなど人選が難航したことで、代表監督の価値をおとしめる形になった。侍ジャパンの戦略ミスです」(前出の関係者)

 そんな中、球界では侍ジャパンの監督人事について、「必ずしもビッグネームや監督経験者にこだわる必要はない」との声がある。

 17年WBC小久保裕紀監督、21年東京五輪稲葉篤紀監督はそれぞれ監督経験はなかった。これを不安視する関係者も少なくなかったが、4年という長期契約を結ぶことで準備期間を設けた。小久保監督はWBC準決勝で米国に紙一重で敗れたものの、稲葉監督は19年プレミア12、東京五輪で優勝した。

「小久保、稲葉両監督が就任する以前の侍ジャパンは、今回と同様、一向に監督が決まらず、たらい回し状態だった。惨敗した13年WBCの山本浩二監督は大会の半年前にようやく決定。準備期間すらままならず、メジャーリーガーも参戦しなかった。その反省も踏まえて以降は、監督経験の有無にこだわらず、代表を常設化することでこれを補った。8年間で侍ジャパンの基盤がつくられたが、侍ジャパンの体制も変わり、今は時計の針が戻ってしまった感がある」(球界関係者)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  5. 10

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ