柔道男子100キロ級連覇ならず涙…ウルフアロンが失意に暮れて、引退を考えた東京の夜

公開日: 更新日:

「今日は惜しかった。準々決勝に勝っていれば、優勝できた」

「試合運びは間違っていなかった。次に対戦したら勝てる。ここから一気に眠っていた力が爆発するはずだ」

 周囲の激励もあって、ウルフの目の色は明らかに変わったという。

「ウルフは五輪出場を目指すのは、パリで最後にすると決心しました。以前は、ロス五輪も…という思いもありましたけど、パリで一区切り、と覚悟を決めたことで気持ちが吹っ切れたのでしょう。心身ともに充実して、一気に状態を上げていきました」(関係者)

 大会2日後から練習を再開。年末年始はほぼ休みなく、練習場とジムに通い、自らを追い込んだ。今年2月のグランドスラム・パリの優勝でようやく代表切符を掴んだ。

 東京大会後、柔道の普及のために多くのメディアに露出した。持ち前の軽妙なトークでバラエティ番組にも出演。「芸能人になったのか」と批判を浴びることもあったが、本人は「僕の影響で柔道を始めた、という話を聞くとうれしいし、応援してくれる人の方が多いですね。どうしても批判的な意見が目立ってしまっているだけで。肯定する人ってあえて肯定しないし、批判的な人が批判をしている。僕がこういう活動をすることでプラスになることの方が100%多いと思っています」と、信念は揺るがなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動