大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

公開日: 更新日:

 ドジャース大谷翔平(30)が日本時間6日、ワールドシリーズ第2戦で脱臼により損傷した左肩関節唇を修復する関節鏡視下(内視鏡)手術を受けた。

 7日、GM会議が行われているテキサス州サンアントニオで報道陣に対応したブランドン・ゴームズGMは大谷の状態について「術後の経過はとてもいい」と説明。「彼はリハビリに時間を費やすことになるが、スプリングトレーニングに向けて万全な状態になると期待している」と話した。

 メジャーでは肩の脱臼が原因で手術を受けるケースは珍しいことではない。昨季、エンゼルスで大谷とバッテリーを組んだ若手捕手のローガン・オホッピー(24)も関節唇損傷を修復。当初、全治6カ月と診断されたが、懸命な治療とリハビリの末、4カ月で復帰した。今年10月に右肩関節唇を手術したレッドソックス・吉田正尚(31)も来季開幕には間に合うという。

 元中日のチームドクターで現在は亀戸佐藤のり子クリニック院長の佐藤のり子医師がこう言う。

「損傷した関節唇を修復するには、スーチャーアンカー(縫合糸がついた小さなビス)で乖離した関節唇を関節窩に縫い合わせ、上腕二頭筋長頭部を安定させます。この手術を受けると通常、復帰までに4~6カ月を要します。ただ、ワールドシリーズが終了してから、すぐに手術に踏み切ったことから考えると、脱臼の再発を防ぐためと、開幕に間に合わせるためだと思われます。来年3月のカブスとの日本開幕戦に照準を絞っているのでしょう。今回、大谷選手がメスを入れたのは左肩関節なので、患部の状態次第では来季の開幕に間に合う可能性はあります」

 早期復帰が望めるのは朗報だが、大谷がメスを入れるのはこれで5度目だ。

 日本ハム時代の2017年の「右足関節有痛性三角骨(足関節後方インピンジメント)」除去に始まり、エンゼルス時代の18年には損傷した右肘靱帯を修復するトミー・ジョン、19年は左膝の二分膝蓋骨、23年には右肘のハイブリッドと続き、手術は今回で2年連続となる。右肘を故障した際には、再生療法であるPRP(多血小板血漿)を2度受けており、毎年のように、大がかりな体のメンテナンスを施しているのだ。

 規模の大小にかかわらず、ここまで手術を強いられているのは心身の消耗が激しい二刀流の弊害といっても過言ではないだろう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    大山悠輔逃し赤っ恥の巨人にOB評論家《良かった》 FA争奪戦まず1敗も…フラれたからこその大幸運

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    大逆風の田中将大まさかの〝浪人〟危機…ヤクルト興味も素行に関する風評が足かせに

  5. 5

    「エンゼルス佐々木朗希」誕生へ…菊池雄星との大型契約&異例の早期決着で獲得に布石

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    補強?育成?ソフトBまさかの日本シリーズ惨敗で大混乱…物議を醸した《支配下7人クビ》のひずみ

  3. 8

    パワハラ騒動で楽天退団 安楽智大の去就どうなる? 兄貴分・田中将大の自由契約で話題沸騰中

  4. 9

    ソフトB“二軍の帝王”砂川リチャードが一軍で打てない根本原因…師匠・山川穂高が喝破

  5. 10

    カネがいくらあっても足りない? 阪神は来年以降も大型契約の順番待ちズラリ…心配になる懐事情

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB“二軍の帝王”砂川リチャードが一軍で打てない根本原因…師匠・山川穂高が喝破

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ

  5. 5

    小芝風花は来年も「ゴチ」はやるの? ファンからは「来年も笑顔は見たい」と継続希望の声

  1. 6

    公的年金“不公平”議論どうなる?「第3号被保険者」制度の廃止をめぐり賛否が真っ二つ

  2. 7

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    斎藤元彦知事は“無双”から絶体絶命に…公選法違反疑惑で刑事告発した上脇教授と郷原弁護士に聞いた

  5. 10

    「年末ジャンボ宝くじ」(連番10枚)プレゼント