ドジャース佐々木朗希「本当の試練」は米国に戻ってから…ローテ落ちやマイナー降格も十分あり得る
佐々木朗希(23=ドジャース)が3月19日、東京ドームで行われる開幕2戦目(対カブス)に登板することが正式決定した。
日本時間12日のガーディアンズ戦に初先発して4回を1安打無失点、2奪三振。この日の速球の平均球速は155キロと、2番手で3回を投げた前回より3キロ近く落ちたとはいえ、これでオープン戦は計7回に投げて無失点だ。
「前回と比べて思うようにいかなかったところもある。悪いクセも出たけど、イニングをしっかり投げられたこと自体は良かったと思う」
試合後の本人がこう言えば、ロバーツ監督は開幕2戦目の登板を明言した。
「山本(26)は初戦(18日の開幕戦)、佐々木は2戦目に投げる。これがオフィシャルだ。山本に続いて佐々木が母国で先発するのは素晴らしいストーリーだと思う」
25歳ルールにより、佐々木はドジャースとマイナー契約を結んだ。12日現在もマイナーの招待選手扱いとはいえ、開幕2戦目の先発が決まったことで、それまでにメジャーの40人枠に移行することが決定した。
開幕メジャーの座はつかんだものの、しかし、首脳陣は佐々木がシーズン中もずっと中5、6日で投げ続けられるとは思っていない。特派員のひとりがこう言うのだ。
「ドジャースの開幕ローテは山本、佐々木、グラスノー(31)、スネル(32)、メイ(27)の5人です。ただ、佐々木だけは、実際にメジャーで投げさせてみないことには今後の起用法のメドが立たない。週1回の登板でどれくらいの期間、投げられるのか、体力や肩肘の回復にはどれくらいの時間が必要なのか。実績あるグラスノーやスネルより先に投げさせるのは、そういったことを把握する必要があるからです」
佐々木はただでさえ年間通してローテを守った経験がなく、体力や筋力は成長途上。加えて滑りやすいメジャー球や硬いマウンドなど日本と異なる環境に適応している最中だ。心身ともに例年以上のストレスがかかっているのは間違いない。
ロッテ時代は「右腕のコンディション不良」で離脱しても問題はなかった。検査で異常が見つからなくても、「しっくりこない」と言って投げないこともできた。チーム内では突出した存在だったからで、常に先発のイスが用意されていた。