野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい
野球少年に言いたいことがある。
僕は小学生の時、キャッチボールばかりやっていた。これには「野球の全て」が詰まっている。10、20、30メートルと距離を延ばしていけば、肩が強くなる。空間認識能力が身につき、捕球できるようになる。投げる瞬間に体をひねる動作は、打撃にもつながっている。動体視力が良くなり、打撃にもいい影響が出る。
少年野球の練習を見ていると、キャッチボールはそこそこに、すぐにノックを打ち始めるコーチがいる。コーチ自身が、見ているだけのキャッチボールに飽きて、ノックを打ちたいだけなのだ。実はこのタイプ、プロのコーチにも多い。キャッチボールは時間をかけて入念に行うべきだ。
少年野球の指導者は「怒り方」も研究してほしい。エラーした選手を「おまえのせいや!」と責めるのは最悪。愛のない正論を説くのもダメ。怠慢プレーじゃなければ、「期待している」「次は絶対にできるぞ」という方向に持っていくこと。
失敗をした時、つまりエラーをした時に怒られるから、それが嫌で野球をやめるケースがほとんど。野球人口の減少が叫ばれる今、小、中学の指導者は、責任重大だと肝に銘じてほしい。