近鉄の名外野手・鈴木貴久さんの“暑がり珍エピソード”の数々 ベッドの上に山盛りの氷をぶちまけて…

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 当時、近鉄の夏場のユニホームはメッシュ素材だった。通気性をよくするために、細かい穴が無数に開いていた。暑がりの鈴木さんはずっとアンダーシャツ抜き。素肌に直接、ユニホームを着ていたから、デーゲームなどでプレーすると背中の部分も日焼けする。試合後の浴室の洗い場は体中泡だらけで、だれがだれだか分からないけれど、鈴木さんは背中の「2」の部分だけが白くなっていたからすぐに分かった。ユニホームはメッシュでも背番号の部分だけは日焼けしないからだ(背番号は1989年まで「44」、翌年から2000年までは「2」)。

 4年連続20本塁打をマークした名外野手の鈴木さんは2000年に現役を引退。翌01年から近鉄の二軍で打撃コーチを務めたが、04年5月に病気で亡くなった。40歳だった。

 口数は少なかったけれども、優しく、グラウンドの内外で頼りになる先輩だった。

 さて、2連勝が優勝の条件だったダブルヘッダー第2試合。私は1点リードの八回裏、この日2回目のマウンドに上がった。


 バッテリーを組んだのは山下和彦さん。1死後、打席にその年、首位打者を獲得した高沢秀昭さんを迎えた。(火・水・木曜公開)

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 当記事ページ下部の関連記事からは、阿波野氏による同連載「細腕奮闘記」(2022年)の続きを読むことができる。プロ野球ファンは要チェックだ。

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