物議醸した甲子園“女人禁制騒動”から9年…渦中にいた大分高元マネジャー首藤桃奈さんが語る当時と現在
アニマルシェルター活動
あの夏を機に一躍時の人となった首藤さん。卒業後は関東の短大に進学。在学中にアメリカへの留学を経て20年春に卒業し、大手スポーツブランドで約2年間勤務した。その後は都内を拠点にアーティストとして活動し、昨年3月に地元・大分へ。現在は家業を手伝う傍ら、アニマルシェルター「RIRIMAMの樹」の運営に携わっている。
「上京中に私自身もいろいろチャレンジした時期もありました。しかし、やっぱりマネジャーのような裏方が好きだと気付いたんです。そんな折に大分高の同級生で野球部の主将を務めた木田陸人のお母さんの理沙さんから、『シェルターを開くから、力を貸してほしい』と熱烈なお誘いを頂いた。木田とは小学校からの幼馴染みで家族ぐるみの付き合いがあり、理沙さんも私の性格をよく知ってくれています」
首藤さんならではの悩みもある。自らSNSで発信したことが、思わぬ方面に広まってしまうことも。
「水着の写真を載せただけで、勝手にグラビアデビューしたことになっていたこともあります」
と、苦笑いを浮かべた首藤さんはこう続けた。
「周囲の人を悪く言われたら許せませんが、少しでも私のことを知ってくれている方がいるなら、それを生かして、いま取り組んでいるシェルター活動に注目してもらえるように、元気に発信を続けていきたいです」
ポジティブな首藤さんの挑戦は続く。
▽首藤桃奈(しゅとう・ももな) 1999年2月19日、大分県大分市出身。大分高では1年夏、3年夏に甲子園を経験。上京中のカルチャーショックは、「コンビニで肉まんを買っても、酢醤油とカラシをもらえないこと」。大分県在住。運営を手伝うアニマルシェルター「RIRIMAMの樹」から引き取った個体含む3匹の猫と暮らす。宝物は、“あの夏”の反響で日本中から届いた高校野球ファンからの手紙。