市船橋(千葉)海上監督に聞く「高校完全無償化で公立校の受難はますます加速しませんか?」
9日、明豊(大分)と対戦する市船橋は戦国千葉を勝ち抜き、3年ぶりの出場。しかし今夏の全出場校49校のうち、公立はわずか6校と、2010年からの15年間で最少。私立との二極化が進む中、受難の時代に直面する公立校の現状を海上雄大監督(43)に聞いた。
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──強豪私学を押しのけて3年ぶりの甲子園出場。
「私学を倒して、というのはモチベーションの一つとしてやっています。ただ、そこはお互い切磋琢磨で、私学の監督さんと会ったときはいろんな話をさせていただきますし。今年でいうと、3年生はマネジャーを入れて52人、3年前の甲子園を見て入ってきた子たちが中心となって、チームとしてのまとまりができていることが大きいと思います。個々の選手が効率よくパフォーマンスを発揮できるような環境をつくることを心がけています」
──高校野球で公立校は受難の時代。生徒集めの点ではどのように?
「公立なので制限もありますが、ウチでやりたいって子をつくるためには、メディアの方に取り上げていただいたり、結果を出すこともそうですし、やっぱり口コミが大事になってきます」
──といいますと。
「私は学校職員として学校運営に携わっています。学校をどうブランディングしていくか、というのは常に課題です。船橋市のシンボルにできるように、プライドを持ち、他の部活や先生方とも協力し、各運動部が切磋琢磨しながらチームづくりをしている点では、いい効果が出ているのかなと思います」