元陸連副会長が不甲斐ない日本マラソン陣に喝! 日刊ゲンダイに直電「気温や湿度は言い訳にならん」
大会4日目の午前、日刊ゲンダイにある人物から電話があった。
日本陸連の専務理事や副会長を歴任し、34年前の東京大会の運営本部長だった帖佐寛章氏(95)だ。現在は視力が落ちて国立競技場へは行けず、自宅で連日観戦しているとのこと。かつて監督を務めた順大からSUBARUに進んだ三浦龍司(23)の3000メートル障害のレースについて、「言いたいことがある」といって、話をはじめた。
「いいレースだった。一時は3番手に上がってメダルの可能性もあったしな。でも、最後のハードルを跳んでから失速し、次々に抜かれて8位に終わった。接触があってバランスを崩したとか、右足首を痛めていたとの報道もあったが、スタミナ不足だな。三浦のウィークポイントだ。前から5000と1500メートルのレベルを上げろと言ってきた。その点を強化すればメダルに近づくのではないか」
そして話はマラソンへ。
「91年大会は男子は谷口(浩美)が金メダルで女子は山下(佐知子)が銀。その後、浅利純子や鈴木博美が金を取り、五輪でも高橋尚子、野口みずきが頂点に立ったが、今の日本選手はああいうレースはもうできないんじゃないか。9月の東京はまだ暑いとか、湿度が高いからマラソンには不向きという声もあったが、女子も男子も上位に入った外国選手は力を出し切っていた。気温や湿度は敗戦の言い訳にはならんよ。夜の部だって昨夜は男子棒高跳びで世界新記録が出たじゃないか。天候のことを色々心配していたのは、開催国の日本だけだろう」
確かに条件は同じだし、日本選手には地の利もある。にもかかわらず特に男子マラソンの惨敗は単に力不足ということ、と帖佐氏は憤るのであった。