高校でもVの原動力に 駅伝王国ニッポンいまだケニア人頼み

公開日: 更新日:

 今年もだった。

 23日の全国高校駅伝は、男子は倉敷(岡山)が2年ぶり2度目の優勝。女子は3年連続25度目の出場となった神村学園が鹿児島県勢では初V。その原動力となったのが、最終5区のケニア出身留学生だ。トップから31秒差の5位でタスキを受けると、一気に首位に立ってゴールした。男子で頂点に立った倉敷の3区を走った選手もケニア出身の留学生だった。昨年も女子優勝の仙台育英は2区を走ったケニア人留学生が、3年連続区間賞の走りで首位に立ち、リードを守り切った。

 90年代から助っ人を起用する学校が出てきて、近年は批判の声も少なくない。今では留学生のエントリーは2人、出場は1人に限定され、08年には「最長距離の1区(10キロ)は走れない」という留学生ルールもできた。それでも「留学生の走りに刺激を受けて日本の高校生のレベルも上がる」という声もあるのだが、NHKがテレビ中継するため、「高校野球の甲子園大会のように学校の宣伝になる」と、ケニア人留学生の受け入れに熱心な私学は増えた。

 箱根駅伝出場校は2区に留学生を起用するのは当たり前。日本人選手だけで戦ってきた実業団の名門旭化成でさえ、今年から2区にケニア人選手を起用して23回目の優勝を手にした。駅伝王国にとってケニア人助っ人は、ますます欠かせない存在になっているのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?