球団オーナーvsプロ野球選手会 史上初「異例」の直接会談に透けて見える“バーター取引”
オーナー側が直接会談の要望を受け入れた裏には、野球くじに関して選手の協力を仰ぐ必要があった。
「会談直前の7月16日のオーナー会議では過去に2度も頓挫した野球くじの導入を再検討。実現に向けて、選手側から賛同を得たかった。今回はわざわざ巨人の山口オーナーが選手側にレクチャーしたほど。くじの形式が勝敗を予想するものではなく、サッカーのBIGのような機械がランダムにクジを選ぶ『非予想型』であっても、試合を商品にして金銭が動けば、八百長疑惑、誹謗中傷、選手への圧力が増す可能性がある。そんな中、近藤会長が『ベッティングに関しては反対』と明確に線を引いたことで、オーナー側が目指す『非予想型』の導入に一定のお墨付きを得たとみていいでしょう」(同)
野球くじを実現させるためには、スポーツ振興投票法の改正、関係する政令・文部科学省令の改正などの法整備が必要となる。
「仮に選手会が公然と反対すれば、法整備の過程で行う国会審議はもちろん、世論の形成にも影響しかねない。オーナー側には、制度設計の初期から選手会を巻き込み、後から『選手不在』と批判される事態を避けたい。選手会側としても、野球くじによる新たな収益源が確保され、選手の待遇やプレー環境が改善されるに越したことはありません」(同)
今回の会談で具体的な決定事項はないにせよ、お互いの利害をすり合わせるための場だと考えれば、「史上初」の「異例の直接会談」が実現したことにも納得がいく。


















