「これっていいね 雑貨主義」谷川晃一著、川田奎也写真

公開日: 更新日:

■生きる喜びをもたらす雑貨たち

 画家の著者が、長年にわたって集め、身近に置き、楽しんできた雑貨コレクションを紹介しながら、その魅力を語るビジュアルブック。

 そもそも雑貨とは何か。頭では分かっているつもりでも、言葉にするのは難しい。氏のコレクションをのぞいてみても、コーヒーチェーン店のコーヒーカップや腕時計の「スウォッチ」などの定番コレクションアイテムから、フランス製キャンディーの空き缶や、キッチンで現役使用中の水切りざるや調味料入れ、動物の置物など旅先で見つけたオブジェ類、そしてトランプやマッチのラベルまで多岐にわたり、ますます分からなくなってくる。

 氏によると、「雑貨はひそやかに存在するもの」で、かつて大量生産されたものでも、「いつの間にか珍しいものや懐かしいものになったもの、時の流れに風化したものなどが雑貨」なのだという。

 だから、評価は関係なく、「他人から見てつまらないものでも、廃品のようなものでも、道端の小石でも」雑貨たり得るのだそうだ。実際に、氏のコレクションの中には、自らがドローイングを施した石ころなども加えられている。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは