「首都崩壊」高嶋哲夫

公開日: 更新日:

■「東京直下型地震で司令塔がマヒすると日本発世界恐慌を引き起こします」

「炉心溶融や地震が引き起こす津波など、これまで『M8』や『TSUNAMI』で描いたことが現実になり驚かれましたが、この物語もさまざまな事実を積み重ねて出来たものです。東京直下型地震は100%の確率で起こります。そのとき、日本はどうなるのか。阪神・淡路大震災と東日本大震災の経験、そして今の日本の状況を踏まえ、僕がずっと考えていたことの集大成として描きました」

 国土交通省のキャリア官僚森崎は、ある日、高校時代の同級生で東都大学地震研究所の前脇から、マグニチュード8を超える東京直下型地震の5年以内の発生率が90%に高まったというデータを渡される。その翌日、アメリカ留学時代の親友ロバートがアメリカ大統領特使として来日。東京直下型地震による経済損失が引き起こす世界恐慌についてのリポートを総理に手渡し、日本経済崩壊の回避策を迫る。

 同時に提出された2つのリポートを前に困惑し、箝口(かんこう)令を敷く総理に森崎は「首都機能移転」の復活を提案する。そんな中、アメリカの大手格付け会社と世界的ヘッジファンドが動き出す。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 2

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  3. 3

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  4. 4

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした

  2. 7

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  3. 8

    巨人は国内助っ人から見向きもされない球団に 天敵デュプランティエさえDeNA入り決定的

  4. 9

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 10

    佐藤輝明はWBC落選か? 大谷ジャパン30人は空前絶後の大混戦「沢村賞右腕・伊藤大海も保証なし」