「弱さの思想」高橋源一郎、辻信一著

公開日: 更新日:

■「弱さ」を必要としている現代社会

 社会的「弱者」の持つ「弱さ」の中に新しい社会の可能性を探ろうと、一緒に「弱さの研究」を重ねる2人が、その成果を語り合った対談集。

 高橋氏は、病気の後遺症で軽い障害が残った息子の看護体験と、病気の子供を抱える母親たちとの会話から、「弱くてなんの力もない、面倒をかけるだけの存在の人たち」が周囲に力を与えていることを知り、「弱さ」というものには何か秘密があるのではないかと思ったという。3・11を機に訪ねた原発反対運動の地「祝島」や、イギリスの子供のホスピスなど、各地で行ったフィールドワークを報告しながら、弱さとは何か、そして現代社会がなぜ弱さを必要としているかを解き明かす。
(大月書店 1600円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  2. 2

    中島歩「あんぱん」の名演に視聴者涙…“棒読み俳優”のトラウマ克服、11年ぶり朝ドラで進化

  3. 3

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  4. 4

    「続・続・続」待望の声続々!小泉今日子&中井貴一「最後から二番目の恋」長寿ドラマ化の可能性

  5. 5

    「コンプラ違反」で一発退場のTOKIO国分太一…ゾロゾロと出てくる“素行の悪さ”

  1. 6

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  2. 7

    旧ジャニーズ「STARTO社」福田淳社長6月退任劇の内幕と藤島ジュリー景子氏復権で「お役御免」情報

  3. 8

    ソフトBは山川穂高にこだわる必要なし…丸刈りで一軍復帰も“崖っぷち”の現実

  4. 9

    キンプリ永瀬廉が大阪学芸高から日出高校に転校することになった家庭事情 大学は明治学院に進学

  5. 10

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に