「瞽女うた」ジェラルド・グローマー著

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■時代とともに消えた瞽女文化の歴史

 瞽女(ごぜ)は、へき地の村々を回り、家々の前で三味線伴奏の唄を披露する盲目の女旅芸人。時代とともに消えた瞽女文化の歴史をひもときながら、彼女たちを迎え入れた社会や、唄を聴く文化の変化にまで言及したリポート。

 瞽女は、地方を巡り門付けする他、かつては上流階級に仕えたり、武家や町人に筝曲と三味線唄を演奏・教授したり、宴席の余興を任されたりとさまざまなタイプがいたという。それが瞽女といえば「越後」といわれるほど、新潟県では門付けをする瞽女が戦後まで活躍できたのはなぜか。瞽女が果たしてきた役割や、その演目の分析など、さまざまな視点から瞽女文化の全貌に迫る。
(岩波書店 820円)

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