「大丈夫だよ!心配ないから マグネシウム社会の未来」小濱泰昭氏

公開日: 更新日:

「温暖化、異常気象、化石燃料の枯渇、放射能の問題など、地球は悲鳴を上げつつあるわけですが、それらが危険水域に達する前に、どこかで方向転換して地球を本来の環境に戻さねばなりません。じゃあ、その方法はあるのか、と自問し続け、ようやく見つけたのが、マグネシウムを燃料として利用する方法です」

 本書は、マグネシウムを発電物質として利用する循環型社会構築(マグネシウム・ソレイユ・プロジェクト)の提唱者・小濱名誉教授自身が、その概要を平易に解説した初の著書である。

「マグネシウムはカメラ撮影のフラッシュ(閃光)に使われたほど燃えやすい金属です。そのマグネシウムの精錬方法として実用化されているのは、現在、大量の石炭を燃やして、1200度の高熱で加熱するピジョン法だけです。しかし、それには膨大な量の二酸化炭素を排出するというネックがあり、先進国では導入できないでいるんですね。で、私たち東北大学の研究チームは、直径10メートルの太陽炉で3727度の高熱をつくり出せていて、1200度で二酸化炭素のまったく出ないクリーンなマグネシウムの精錬に成功しました。この方法こそが、原発に代わる次世代エネルギーだと確信してます」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった