「たたかう植物」稲垣栄洋著

公開日: 更新日:

「弱肉強食」「適者生存」の自然界にあって、例外に見える植物たちも、実は激しい戦いを繰り広げているという。植物のそんな生き残り戦略に迫る面白テキスト。

 まずは植物同士のバトルを観戦。戦いの中でも、熾烈を極めるのは光を巡る競合だという。朝顔などのつる植物は、いち早く上へと伸び空間を占有するために茎を頑強にする分の成長エネルギーを伸長成長に使っているのだとか。戦いは地下でも起きている。植物は根からさまざまな化学物質を出し、周りの植物にダメージを与え撃退している。セイタカアワダチソウなどはその典型だそうだ。その他、昆虫や動物などの捕食者との戦いから病原菌との攻防まで。その驚くべき生き残り術に驚嘆。
(筑摩書房 760円+税)



【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒