• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger
北上次郎
著者のコラム一覧
北上次郎評論家

1946年、東京都生まれ。明治大学文学部卒。本名は目黒考二。76年、椎名誠を編集長に「本の雑誌」を創刊。ペンネームの北上次郎名で「冒険小説論―近代ヒーロー像100年の変遷」など著作多数。本紙でも「北上次郎のこれが面白極上本だ!」を好評連載中。趣味は競馬。

「デッドヒート Final」須藤靖貴著

 2020年の東京オリンピックを描く小説が早くも登場だ。舞台は男子マラソン。日本代表となった走水剛の視点で語られていく。「暑い暑い暑い」という冒頭の1行から全編が独白である。つまりマラソンのスタートからゴールまでを、選手の視点で描いていくのだ。その間を縫うように、さまざまな人のインタビューが挿入されていく。まずは走水剛に走ることの厳しさ、楽しさを教えてくれた中学、高校、大学、社会人時代の恩師たちだ。そして、それぞれの時代の友人たち、さらには剛の父親で将棋棋士の走水龍治という身内まで登場する。

 そのインタビューを読み進むと、走水剛がどういう少年であったのか、これまでにどんな苦労があったのか、日本代表に選ばれるまでの軌跡がわかるように仕立てられている。秀逸な構成といっていい。実はこれ、全6巻の最終巻である。しかしそういう構成であるので、本書だけを読んでも十分に面白いのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元立教大生に聞いた 「奨学金破産」で人生転落するまで

  2. 2

    “玉木宏ロス”の癒やしに 坂口健太郎だけが持つ3つの魅力

  3. 3

    米が次期戦闘機ゴリ押し 安倍政権は血税1400億円をドブに

  4. 4

    73歳会長と親密交際 華原朋美“天性の愛人”のジジ殺し秘術

  5. 5

    仲間由紀恵の病院通いも…周囲が案じる田中哲司の“悪い虫”

  6. 6

    官邸が“裏口入学リスト”回収…不正合格事件が政界に波及か

  7. 7

    結婚を前提に交際中…高畑充希を両親に紹介した坂口健太郎

  8. 8

    カジノ法案 胴元がカネ貸し「2カ月無利子」の危険なワナ

  9. 9

    広島・菊池、ソフトバンク柳田も…地方の大学生を見逃すな

  10. 10

    加計獣医学部 図書館に本のない大学の設置認可は前代未聞

もっと見る