「ブルーアウト」鈴木光司著

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 亡父が残した和歌山県串本町のダイビングショップで働く女性ダイバーの水輝は、ある日、トルコ人のギュスカンのガイドを務める。彼は、125年前に串本沖で沈没したトルコの軍艦エルトゥールル号遭難事故の生き残りの末裔だった。当時、沖合の大島に暮らしていた水輝の5代前の祖先は、トルコ人船員の救助に加わっており、2人の祖先が出会っている可能性は十分にあった。

 生存者の子孫として式典に参加するため来日したというギュスカンは、遭難海域の「船甲羅」でのダイビングを希望。バディとして同行した水輝が目を離した瞬間、海中でギュスカンの姿が消えてしまう。

 125年前の海難事故に着想を得て描かれた長編海洋小説。(小学館 1500円+税)


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