「ブルーアウト」鈴木光司著

公開日: 更新日:

 亡父が残した和歌山県串本町のダイビングショップで働く女性ダイバーの水輝は、ある日、トルコ人のギュスカンのガイドを務める。彼は、125年前に串本沖で沈没したトルコの軍艦エルトゥールル号遭難事故の生き残りの末裔だった。当時、沖合の大島に暮らしていた水輝の5代前の祖先は、トルコ人船員の救助に加わっており、2人の祖先が出会っている可能性は十分にあった。

 生存者の子孫として式典に参加するため来日したというギュスカンは、遭難海域の「船甲羅」でのダイビングを希望。バディとして同行した水輝が目を離した瞬間、海中でギュスカンの姿が消えてしまう。

 125年前の海難事故に着想を得て描かれた長編海洋小説。(小学館 1500円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?