「代表的アメリカ人」ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ著、富山英俊訳

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 20世紀前半に活躍したアメリカの詩人による異色歴史エッセー。

 コロンブス以前に新大陸に到達したバイキングに始まり、コロンブスはもちろん、アステカを征服したコルテスやスペイン系征服者、そしてエリザベス女王の廷臣ウォルター・ローリーやメイフラワー号のピューリタン、魔女狩りを擁護したコットン・マザー、さらにワシントンやフランクリン、エドガー・アラン・ポー、リンカーンまで。歴史をつくった人物たちの残した日記や書簡、歴史文書などの引用と、架空の対話による議論などの虚構を交えながら、新世界の神話と共に生き、それらを体現した人々と、それらを否認し抑圧した人々との対比を描き、詩人ならではの想像力でアメリカ史を再構築する。(みすず書房 3800円+税)


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