「牛を飼う球団」喜瀬雅則著

公開日: 更新日:

 2007年9月、経営危機に陥っていたプロ野球独立リーグ「高知ファイティングドッグス」のオーナー就任を依頼された若き実業家・北古味鈴太郎は、あまり乗り気ではなかった。だが、たまたま入った寿司屋で、球団の選手が松山で募金活動をしているニュースを目にし、他県の県民に頭を下げるのは悔しいという思いが彼を決断させた。

 越知町、佐川町と「ホームタウン協定」を結び、過疎対策事業債を活用してグラウンドを改装。若い選手が移住してきたことで過疎の町は活気づき、グラウンドの隣に農地を造り、やがて牛まで飼うことに。

 赤字の地方球団が地域を再生させる過程を描くノンフィクション。(小学館 1400円+税)


【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…