「昭和の東京 映画は名画座」青木圭一郎著

公開日: 更新日:

 青春時代に足しげく通った名画座の思い出と、各館の歴史をつづったシネマエッセー。

 昭和39年、中学3年生のときに見たリバイバル公開の「戦争と平和」で映画に開眼。やがて、池袋の日勝地下(座席数277)という名画座の存在を知る。当時の名画座は、2本立てが100円で見られ、昼食代を映画に回して通ったという。同じく池袋の文芸坐(530席)では昭和47年から週末のオールナイト上映が始まり、毎回4本から6本を上映。400円均一の座席は毎回、ほぼ埋まり、タイトルにひいきの出演者がクレジットされると、常連客から拍手や掛け声がかかったという。

 著者が通った都内約70館を網羅し、往時の空気を伝える。

(ワイズ出版 2200円+税)

【連載】BOOKレビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  5. 5

    オリックスまさかのドラフト戦略 「凶作」の高校生総ざらいで"急がば回れ"

  1. 6

    ヤクルト2位 モイセエフ・ニキータ 《生きていくために日本に来ました》父が明かす壮絶半生

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    “代役”白石聖が窮地を救うか? 期待しかないNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』に思わぬ落とし穴

  4. 9

    福山雅治は"フジ不適切会合参加"報道でも紅白で白組大トリの可能性も十分…出場を容認するNHKの思惑

  5. 10

    バスタオル一枚の星野監督は鬼の形相でダッシュ、そのまま俺は飛び蹴りを食らった