「〈ふつう〉から遠くはなれて」中島義道著

公開日: 更新日:

 著者は20歳のとき、華厳の滝から飛び降りる覚悟で「哲学」を選んだ。その後、17年間「人生の荒波」に揉まれつづけ、最近、ニーチェの「延命愛」という思想を了解しはじめた。それは「何ごとも起こったことを肯定せよ。一度起こったことはそれを永遠回繰り返すことを肯定せよ」、つまり、自分に起こったこと全てを「私の意志がもたらしたもの」と捉えなおすことだ。他人に嫌われても、孤独とは課せられたものではなく、自分が選びとったものと考える。こうした価値転換の技術を身につければ、人は安全で、自由なのだ。

 人生の捉え方を変えてくれる名言集。(青春出版社 1300円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも