「『週刊文春』編集長の仕事術」新谷学著

公開日: 更新日:

 政界だけでなく芸能界を揺るがすスクープを連発する「週刊文春」。いったい、どうやって特ダネが生まれるのか? 現役の編集長が書いた本書は、情報源を暴露するものではない。スクープにいたるまでにどんな「仕込み」をするのかを披歴。そこには週刊文春らしい「キーワードとエピソード」が入っている。「いい企画は見出しが浮かぶ」――シャブ&飛鳥やベッキーのゲス不倫。「オーソドックスな調査が結果を生んだ」――舛添公用車不正使用問題や甘利口利き疑惑。「断られてからが仕事」でものにした小泉純一郎インタビュー。スクープの水面下には記者の配置から悩み相談まで、自分に「明るい編集長であれ」と言いきかせる。

 週刊誌作りの内幕本ではなく、サラリーマンに読んでほしいすぐれたビジネス書である。(ダイヤモンド社 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  2. 2

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  3. 3

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  4. 4

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  5. 5

    山尾志桜里氏“ヤケクソ立候補”の波紋…まさかの参院選出馬に国民民主党・玉木代表は真っ青

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  2. 7

    フジテレビCM解禁の流れにバラエティー部門が水を差す…番宣での“偽キャスト”暴露に視聴者絶句

  3. 8

    国分太一は“家庭内モラハラ夫”だった?「重大コンプラ違反」中身はっきりせず…別居情報の悲哀

  4. 9

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒