「密告はうたう」伊兼源太郎著

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 捜査1課から人事1課監察係に配属された佐良が命じられた仕事は、後輩の皆口の行動確認だった。彼女が免許証のデータを売っているというタレコミがあったのだ。

 皆口は殉職した斎藤刑事の婚約者だった。斎藤は捜査中に射殺されたが、犯人側に捜査情報が漏れていた可能性がある。

 佐良が見張っていると、皆口は午後11時半に外出してバーに入った。そこで会っていた男は斎藤の情報屋だった佐々木で、佐良の尋問に、皆口から未解決の目白の殺人事件への協力を依頼されたと答えた。佐々木だけでなく、皆口の周囲には同僚の宇田刑事や窃盗で依願退職した石黒元刑事らの姿が見え隠れする。複雑な人間関係が絡み合う警察小説。(実業之日本社 1700円+税)

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