「日本の医療、くらべてみたら10勝5敗3分けで世界一」真野俊樹著

公開日: 更新日:

 外国コンプレックスの強いせいか、「日本の医療は遅れているのではないか」などと思い込み、日本の医療に不信感を持っている日本人は多い。実際、日本人の医療満足度は世界の先進・新興22カ国中、最下位なのだそうだ。しかし、客観的データで見ると、それが間違いだとわかる。肺がん手術後5年生存率は世界一だし、大腸がんのそれでも世界トップクラス。糖尿病の患者数を人口で割った糖尿病有病率も5.7%と米国(10.8%)、ロシア(9.2%)、中国(9.8%)などと比べて低い。日本の乳児死亡率も、1000人当たり2.1人と世界で最も低い。日本の医療は「自分は日本人でよかった」と思えるほど高い水準であることがわかる。

 著者は医師でありながら大手総合研究所の主任研究員を務めた大学院教授。この本は10年にわたる諸外国の現地調査の成果を基にしているという。(講談社 840円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」