「本音化するヨーロッパ」三好範英著

公開日: 更新日:

 現在のヨーロッパは、難民危機やロシアの脅威などの外圧と、ユーロ危機やポピュリズムの台頭という内圧が相互に作用し、岐路に立たされている。そうした状況下でヨーロッパ各国のポピュリズム政党が躍進、中には政権に加わる国も出てきた。こうしたポピュリズムの動きを、扇動的な政治家に操られて起きている一過性の現象と見ると本質を見失うと著者は指摘する。外圧に直面した市井の人々がとっている防衛的な異議申し立てであり、いわば人間や国家の「本音化」ともいうべき現象だというのだ。

 分断の傾向を強めれば、ヨーロッパこそ世界の地殻変動の震源地となる可能性もあると警告する著者が、エーゲ海の国境沿岸警備機関の活動やドイツの右派ポピュリズム政党など、ヨーロッパ各地を取材したルポルタージュ。

 (幻冬舎 800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「左膝の半月板が割れ…」横綱・豊昇龍にまさかのアクシデントで稽古中止

  2. 2

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  3. 3

    「ラブホ密会」問題も何のその!小川晶前市長の超“人たらし”戦略 12日投開票の前橋市長選情勢

  4. 4

    アストロズ今井達也の西武への譲渡金ついに判明! NPB広報室から驚きの回答が

  5. 5

    菊池風磨のカウコン演出に不満噴出 SNS解禁でSTARTO社の課題はタレントのメンタルケアに

  1. 6

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 7

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 8

    ロッテ前監督・吉井理人氏が大谷翔平を語る「アレを直せば、もっと良く、170kmくらい投げられる」

  4. 9

    松山千春がNHK紅白を「エコひいき」とバッサリ!歌手の“持ち時間”に求めた「平等」の正当性を考える

  5. 10

    オリックスへのトレードは中日が年俸の半分を肩代わりしてくれて実現した