「本音化するヨーロッパ」三好範英著

公開日: 更新日:

 現在のヨーロッパは、難民危機やロシアの脅威などの外圧と、ユーロ危機やポピュリズムの台頭という内圧が相互に作用し、岐路に立たされている。そうした状況下でヨーロッパ各国のポピュリズム政党が躍進、中には政権に加わる国も出てきた。こうしたポピュリズムの動きを、扇動的な政治家に操られて起きている一過性の現象と見ると本質を見失うと著者は指摘する。外圧に直面した市井の人々がとっている防衛的な異議申し立てであり、いわば人間や国家の「本音化」ともいうべき現象だというのだ。

 分断の傾向を強めれば、ヨーロッパこそ世界の地殻変動の震源地となる可能性もあると警告する著者が、エーゲ海の国境沿岸警備機関の活動やドイツの右派ポピュリズム政党など、ヨーロッパ各地を取材したルポルタージュ。

 (幻冬舎 800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    箱根駅伝中継所ドクターは全員が順大医学部OB…なぜか協力しない大学がウジャウジャ

  2. 2

    青学大駅伝選手 皆渡星七さんの命を奪った「悪性リンパ腫」とはどんな病なのか?

  3. 3

    統一教会「自民290議員支援」で黒い癒着再燃!ゴマかす高市首相をも直撃する韓国発の“紙爆弾”

  4. 4

    「インチキ男 ジャンボ尾崎 世界の笑い物」マスターズで不正しても予選落ち(1994年)

  5. 5

    萬福(神奈川・横浜)異彩を放つカレー焼麺。常連の要望を形にした強めのとろみ

  1. 6

    浜辺美波 永瀬廉との“お泊りデート”報道追い風にCM契約アップ

  2. 7

    神田沙也加さん「自裁」の動機と遺書…恋人との確執、愛犬の死、母との断絶

  3. 8

    長澤まさみ「結婚しない女優」説を覆したサプライズ婚の舞台裏… 福永壮志監督と結びつけたのは?

  4. 9

    スライム乳の小向美奈子はストリッパー歴12年 逮捕3回経て

  5. 10

    悠仁さま初の新年一般参賀 20年後「隣に立つ皇族」は誰か? 皇室に訪れる晩婚・少子化の波