「恭一郎と七人の叔母」小路幸也著

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 造園業を営む祖父・更屋原史の家で生まれた恭一郎は、当時同居していた7人の叔母に見守られながら育った。8人姉妹の長女の母は、結婚半年後に夫を事故で失った。恭一郎を身ごもっていた母は、夫の弟との再婚を希望する婚家を出て、実家に戻ったのだ。

 正月、更屋家では8人姉妹とその家族が集まり、すき焼きを食べるのが長年の習慣だった。恭一郎が中学1年の正月も例年通り、全員が集まった。その日、恭一郎は次女の志乃子叔母さんが発した何げない一言で、彼女が自分の担任の明石と浮気したことに気づく。聡明な恭一郎に隠し事ができないことを悟った志乃子は、恭一郎にすべてを打ち明ける。

 8姉妹とその家族の人生を恭一郎の視線から描く大家族小説。

(徳間書店 660円+税)

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