「恭一郎と七人の叔母」小路幸也著

公開日: 更新日:

 造園業を営む祖父・更屋原史の家で生まれた恭一郎は、当時同居していた7人の叔母に見守られながら育った。8人姉妹の長女の母は、結婚半年後に夫を事故で失った。恭一郎を身ごもっていた母は、夫の弟との再婚を希望する婚家を出て、実家に戻ったのだ。

 正月、更屋家では8人姉妹とその家族が集まり、すき焼きを食べるのが長年の習慣だった。恭一郎が中学1年の正月も例年通り、全員が集まった。その日、恭一郎は次女の志乃子叔母さんが発した何げない一言で、彼女が自分の担任の明石と浮気したことに気づく。聡明な恭一郎に隠し事ができないことを悟った志乃子は、恭一郎にすべてを打ち明ける。

 8姉妹とその家族の人生を恭一郎の視線から描く大家族小説。

(徳間書店 660円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?