「鹿の王 水底の橋」上橋菜穂子著

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 2015年の本屋大賞受賞作「鹿の王」の続編。前作は東乎瑠帝国を襲った謎の疫病をめぐっての物語だったが、本書の舞台はその何年後かの世界。

 東乎瑠帝国では次期皇帝争いが勃発、そんな折、オタワル王国の末裔で天才的な医術師ホッサルは、恋人で助手のミラルと従者のマコウカンを伴って清心教医術の発祥の地、安房那領へ向かっていた。

 安房那侯の孫の亜々弥が難病で苦しんでおり、清心教の医術では手の尽くしようもなく、オタワル医術によって救えないかと望みを託されたのだ。

 亜々弥を診たホッサルは女児には珍しい出血病だと診断するが、オタワルでも効能のある薬剤はなく、助かるとすれば輸血しかない。だが、清心教においては輸血は禁じられ動物由来の薬剤も忌避されていた。そこで清心医術の故地・花部に赴き薬剤を探すが、そこでホッサルは清心教医術の秘められた歴史を知る……。

 皇帝争いに清心教医術の新旧2派の対立も絡み熾烈な権謀術数が繰り広げられる中、ホッサルは医術の真の役割に目覚めていく。壮大な医療サスペンスファンタジー。

(KADOKAWA 1600円+税)

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