「フェイクウェブ」高野聖玄・セキュリティ集団スプラウト著
重要なインフラになったインターネット上には、近年、さまざまなフェイクが蔓延している。膨大な個人情報や情報資産がネット上に急速に集積されていることがその背景にある。そんなフェイク問題の現実や、サイバー攻撃の手口を解説したテキスト。
大手宅配業者を装い、偽ウェブサイトに誘導し、ターゲットに偽アプリをインストールさせる手口。スマホ内で不正プログラムとして活動をはじめる偽アプリは、個人情報を盗み出すほか、備え付けのカメラやマイクを通してターゲットの生活を盗撮・盗聴していた事例まであるという。
他にも企業を狙う「ビジネスメール詐欺」や、仮想通貨バブルに乗じたさまざまな事件などを解説しながら、被害に遭わないための対処法までを説く。
(文藝春秋 800円+税)