「うちの子が結婚しないので」垣谷美雨著

公開日: 更新日:

 57歳の千賀子は、友人のモリコから届いた年賀状にため息が出る。娘の結婚が決まったと記されていたのだ。半年前、適齢期を過ぎても結婚する気配がないお互いの娘たちの愚痴を言い合ったばかりだったのに。

 千賀子は考えれば考えるほど28歳の娘・友美の行く末が心配でならない。夫も同じようで、子供たちの代わりに親同士がお見合いをする「親婚活」をテレビで知り、乗り気になる。渋る友美を説得して手続きを進め、まずは千賀子が出かけることに。しかし、いざ会場で男性側の親に身上書の交換を申し込んでみると、体よく断られてしまい、千賀子は屈辱を味わう。

 一人娘の行く末を案じる千賀子夫婦の奮闘を描く親婚活サバイバル小説。

(新潮社 630円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝