「日本のマクロ経済政策」熊倉正修著

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 安倍政権は発足時「2010年代後半には、より高い成長の実現を目指す」と宣言。アベノミクスといわれる経済政策を推進したが、6年後の今、政府と日銀が描いたシナリオは実現していない。

 著者は、アベノミクスは新しい政策ではなく、むしろ日本の経済政策の問題点を凝縮したものだという。

 本書は、近年の日本のマクロ経済政策を検証し、その問題点をどのように克服するべきかを論じた警世の書。

 過去20年、日本経済を円安という杖がないと立っていられない老人のようにしてしまったと指摘する為替政策、もともと出口のない政策である異次元緩和、マクロ経済の本丸である財政政策まで、徹底的に検証・解説する。

 日本をまともな国に生まれ変わらせるにはどうすべきかを考える。 (岩波書店 840円+税)

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