「蟻たちの矜持」建倉圭介著

公開日: 更新日:

 医療精密機器メーカーのアカベックは、外務省から東南アジアの国、ブルシアのODA案件への参加を打診された。同業の神津ケミクス、デイトロンとの3社合同という条件で、アカベックの内野匠也社長は承諾する。 ところが、神津ケミクスの神津義孝社長は現地の実力者に賄賂を贈ることを提案。内野は断るが、次にはブルシア政府要人にコネがある宍戸という人物を紹介された。宍戸との件がトラブルになり、神津ともめたことが傷害事件とされ、さらに内野の部屋から覚醒剤が発見される。ブルシアでは覚醒剤所持の最高刑は死刑だという。罠にはまった内野を救うために、内野の部下たちは前代未聞の作戦を立てる。

 ODAをめぐる迫真の企業小説。

 (光文社 1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方