「おれは百歳、あたしも百歳」沖田正午著

公開日: 更新日:

 令和30年、日本人の平均寿命は女性117歳、男性110歳に達した。間もなく100歳を迎える任三郎は1つ上の妻・伴子と、136歳になる寝たきりの母親・千代子を介護する日々。

 一家は離婚寸前の息子夫婦や、そのひきこもりの息子と子連れ出戻りの娘など、5世代8人で暮らしている。

 ある日、任三郎に兄嫁の桃代から連絡が入り、認知症の夫・富二夫が徘徊(はいかい)して国府津という駅で保護されたので迎えにいってほしいという。しかし勘違いした任三郎は甲府に向かってしまう。桃代から罵詈雑言を浴びせかけられた任三郎は、売り言葉に買い言葉で富二夫を自分の家に引き取ると言ってしまう……。

 超長寿社会の悲喜劇を描く書きおろしユーモア小説。

(実業之日本社 700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン