「女房を娶(めと)らば」辻堂魁著

公開日: 更新日:

 浅草、花川戸町の自身番で書役を務める可一は前夜、追いはぎ騒動が起きたことを知る。寄合旗本の安佐野家の隅田村の寮で毎夜催される賭場の客が、渡し船の船頭に成りすました追いはぎに有り金をさらわれたらしい。

 その日、可一は仕事の合間に人情小路の長屋に住む幼馴染みのお志奈を訪ねる。半月ほど前に相談があると言っていたのだが、その後、姿を見せず心配していたのだ。お志奈は留守で、亭主の三太郎によると、南町奉行所に住み込みの奉公に出ているという。

 夜、奉公先から一時帰宅したお志奈の目の前で三太郎が安佐野家用人・本庄の手下に連れ去られてしまう。追いはぎは三太郎の仕業だったのだ。お志奈は夫を連れ戻すために大胆な行動に出る。

 好評時代シリーズ「花川戸自身番日記」第2弾。

(祥伝社 720円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒