「超短編! 大どんでん返し」小学館文庫編集部編
アイドルとの握手会。「僕」は、クミちゃんやトビウオターンちゃんなど、それなりにテンションの上がる相手との握手を済ませていたが、いよいよ一番のお気に入りのみーしゃちゃんとの順番が巡ってきた。与えられた時間は50秒。彼女と会うのは2カ月ぶりだが、毎日のように生配信される動画サービスでメンバーは常に身近な存在だ。
僕は彼女のツイッターもフォローしていることをさりげなく伝えるために、彼女が飼っている犬の話題を持ち出す。しかし、すぐに時間が来てしまい、2人は無情にも「剥がし」に引き離される……。
直後に、読者の予想を裏切る意外な展開が待っているこの「なんて素敵な握手会」(乾くるみ著)をはじめ、ミステリーの名手たちの30作品を編んだアンソロジー。
(小学館 500円+税)