「不審者」伊岡瞬著

公開日: 更新日:

 里佳子は、6年前、息子の洸太の出産を機に、夫・秀嗣の実家で姑の治子と同居を始めた。74歳になる治子は最近、物忘れなど言動が不安定だが、気が強く、自らの非は認めない。そんなある日、幼稚園児の洸太を迎えに行った里佳子は、職員から洸太が園のフェンス越しに見知らぬ男と会話をしていたと報告を受ける。

 数日後、秀嗣が招いた客が家を訪ねてくる。ハンサムなその客は、21年前に治子と離婚した元夫が引き取り、生き別れた秀嗣の兄・優平だった。しかし、治子はその男を優平と認めない。商談のために上京したという優平は、秀嗣に引き留められ、しばらく滞在することになったが、里佳子は何かがひっかかる。

 夫の兄の登場によって家庭が壊れていくさまを描くサスペンス&ミステリー。

(集英社 836円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因